2008年01月26日

カーボン・コピー裁判官

「水俣病溝口裁判」という訴訟の熊本地裁判決がありました。
原告の全面敗訴だったので全国ニュースではほとんど扱われていないと思います。
そんなに難しい話ではありません。ただちょっと信じがたいくらいにひどい話ではあります。赤ちゃんが生まれて成人式を迎えるまでの間、行政は仕事をさぼっていても許されるのか?という話。

溝口チエさんという女性が水俣病の認定の申請を熊本県にしました。
しかし何も審査されないまま3年後、亡くなりました。
時が経ち申請から21年後、熊本県は審査をしようとしましたが、資料がなくなっていたのでチエさんを棄却しました。
いくらなんでもそれはひどいんじゃないか、と遺族が裁判を起こしたというものです。

判決は、チエさん側の全面敗訴。熊本県の勝利です。

ちょっとびっくりしたので、私判決文を全文読んでみました。
判決文というのは、まず双方の主張をかいつまんでまとめて、その後に「裁判所の判断」、つまり判決部分が続く構成です。

さらにびっくりしました。
要するにこの判決文、「被告の主張」の部分と、「裁判所の判断」という部分がほとんど同じなんです。まあさすがにコピペというわけではありませんけれども。
「被告の主張」をまんま認めて判決に引き写しただけ。

笑ってしまうくらい端的なのがこの部分。
水俣病の被害を国より広く認めた最高裁判所の判決の解釈を巡って原告側と被告側が争っているんですが、熊本県は「最高裁の判決は水俣病の認定基準の見直しに言及してはいない」と主張しています。
で、この判決文では「最高裁の判決は水俣病の認定基準の見直しに言及してはいないと評されている」となっているんです。

おいおい、「評されている」って何?地裁とはいえここは裁判所であなたたち裁判官なんだから、自分で判断くらいしなさいよ。

「めんどくさいから熊本県の肩を持ちたいけど、最高裁の判決の解釈まで言及しちゃうとそれはそれであとで怒られて出世に響くのもヤだし、困ったな」
「裁判長!」
「なんだね陪席裁判官くん」
「ここは一つ、『評されている』という言い回しはどうでしょう」
「『評されている』?、おお、君は天才だ」。

膨大な裁判資料を読み込んだ上で、原告に厳しい判決文を書く。別にそれをとがめません。一人一人の裁判官がちゃんと事件に向き合って、考え、結論を出したのなら、それを否定してはいけない。日本は法治国家なのだから。

でもね、行政の言い分をお手軽にコピーして、都合の悪い部分はあいまいな書き方でごまかそうなんて、おそれおおくも法を司る人間がやっていいんですかね。職務放棄じゃないですか、これって。
あえて私の一番嫌いな言い回しをさせてもらうと、「税金払ってやってるんだから」給料分の仕事くらいしろよ。
こういう裁判官は社会のダニと言われても・・・

何?そんなことをいうと名誉毀損ですか。
では言い換えましょう。

カーボンコピーと「評される」裁判官はただの給料泥棒だと。


posted by 紅灯 at 15:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 水俣病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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