mac環境に移行してそれまで馴染んだ一太郎を捨てざるを得なくなり、エルゴのegwordに感動したもののすぐに店じまいされてしまい、macの日本語ワープロ環境に嘆いたのもつかの間、macjournalが大変に使いやすいとわかり激賞したものの、マックのクラウド「Mobileme」の同期に非常に問題があって頭を抱えている、というのがこれまでの私の原稿執筆環境の変遷というか歴史であります。
こうやって書いてみると、3年も経たない間にこれだけのああだこうだが繰り返されているわけで、ホントにPCなるものは僕らの生活を便利にしてくれているのだろうかといういつもの思いがチラチラしてしまう。ま、便利になってる面が沢山あるのは間違いないんだけどね。
で、macjournal。
これはジャンルで分けるとテキストエディタになるのかな。本当によくできていて、テキストベタうちはもちろん、どんなファイルでも取りあえずぶち込んでおけるし、アウトラインプロセッサとしても便利。この文もmacjournalで書いているのだけれど、とにかく使いやすい。全画面での入力は大変気持ちいいし、この全画面機能、実は私達の業界では簡易プロンプターとしても使える。ファイルの管理も楽だし細かいところも行き届いているしと、もう手放せないぞと思ってたら重大な問題が。
上にも書いたように、「mobileme」との同期が非常に不安定なのだ。
mobilemeというのはmacのサービスのひとつで、アドレス帳やスケジュールなどをすべてのコンピューター間で自動同期してくれるというもの。実はmacjournalはこのmobilemeに同期している。つまり仕事場で原稿を途中まで書いて、続きをスタバでmacbookで書いて、あとは自宅のmacで書くということがカンタン!というはずなのだが、この同期が非常に不安定。文書ファイルが同期されたり同期されなかったりくらいならまだしも、最悪なのは逆に上書きされてしまう。
つまり、一生懸命書いた原稿が古いデータに上書きされ、完全に消去されてしまうというこれ以上はないくらいの悲劇が起きてしまうのだ。
私これ、かなり頻繁に経験していて、一番ひどいのは500枚くらいの原稿が全部消えたことがあった。この時はさすがにバックアップをとっていたけれど、いくつも章に分けたりしていたので、バックアップから復旧させるのも一苦労だった。このほか、書き上げた一章分が数時間後に消えていたなんてことは数え切れない。
どういう訳かこれは人によるみたいで、私と同じように四苦八苦している人もいれば、まったく問題なしという人もいる。
度々酷い目にあっても、それでもmacjournalを使い続けているのは、ひとえにそれ以外の機能が素晴らしいからだけど、ここへきてファイルの読み込み自体がおかしくなるなどの不具合が目立ってきた(なんなんだろうなあ、原因不明)。
さすがにこのまま使ってるのはまずいと思い始めた頃、教えてもらったんです、「Dropbox」の存在を。
これは便利ですよお。何で今まで知らなかったんだと激しく後悔しました。
ツールをダウンロードするとネット上に2Gのストレージが確保されます。同時に自分のPCに「My Dropbox」というフォルダができて、ここにデータを置いておくと自動的にネット上のストレージに同期されます。macでもwinでも使用可ですから、自分のあらゆるPCに導入しておけば、常に最新のファイルで作業できるというわけ。
ファイルの更新は差分なので、更新に要する時間は非常に早い。モバイルで接続していてもほとんどストレスはありません。通常はdropboxの存在すら忘れている状態。
macbookで外で作業しているような場合には、ネットに接続した時点で自動的に更新されます。
で、これだけ便利なのに2Gまではフリー。素晴らしい。
早速macjournalのファイルをDropboxへ。以上、問題解決。
このDropboxによってmacjournalの同期の呪いから解き放たれた私は、ついに、いつでもどこでも最新の状態のmacjournalで原稿を書くという夢を実現したのでありました。
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