2009年11月21日

ごぼ天うどん

お昼はごぼ天うどん。正しくは「ごぼう天うどん」だが、「ごぼ天」と発音するのがネイティブ。
これを食べると「福岡に帰ったなあ」という気がする。
観光客なら「とんこつラーメン」とか「もつ鍋」とか「水炊き」とかで福岡を感じるのかもしれないけれど、生まれ育った人間としては「ごぼ天うどん」である。

九州を離れるまで、まさか他の地方ではごぼ天うどんがないなんて想像もつかなかった。関東では肉うどんすらないところが少なくない。
肉うどんは関西では一般的だけど、福岡でごぼ天と肉うどんがないうどん屋(そば屋ではない)なんてまず想像できない。
ちなみに福岡では「天ぷらうどん」といえば通常「丸天」である。「丸天」というのは要するにさつま揚げのでっかくて丸いものを想像して頂きたい。あれがどんと載っているのが「天ぷらうどん」。
では、ごぼ天うどんはおでん種のごぼ天かというとこれが違う。こちらはごぼうを天ぷらにしたものが入っている。こうやって書いているとなんだかややこしくて他の地域の方に申し訳ない気になってくる。

しかしこのごぼ天うどんがうまいんだな。
店によって違いはあるけど、大抵はごぼうをきんぴら風ではなく、繊維に沿って薄く長さ5,6センチくらいにスライスしたものをてんぷらにする。
これをうどんに入れると、最初のうちはパリッと揚がっているのでシャクシャクの食感が実に香ばしい。食べ進めて行くにつれてごぼうの野趣あふれる香りと衣のアブラがつゆにまみれていく。よくダシの利いた九州風の薄口のつゆがしたたる天ぷらの衣、衣は柔らかくなってもパキパキした歯ごたえを失わないごぼうが噛みしめるたびに味を染み出す。そこで噛み疲れた歯をいたわるようにうどんがにょろん。すべての旨味がもう口中で渾然一体。
さらにここに肉を投入する「ごぼ天肉うどん」の場合、甘辛い肉汁の参加によってもう天国のレベルにまで幸福感が増すのだ。

なんで福岡にしかないんだろ(九州北部では割とあるけどね)。


posted by 紅灯 at 21:03| 酒・料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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