2009年02月24日

京都シリーズ 「梅むら」

3日間、京都に行ってました。
男3人古都の旅というなんだか微妙な旅ですが、気が置けない仲間たちという点では、年明けからかなり忙しい日が続いたのでいい息抜きです。
一緒に行ったのは腕利きの料理人と飲食店の店長というなかなか京都をめぐるにはいい相棒。でもってこの二人が見かけコワモテ。外見だけなら間違いなく4、5人は殺してるだろという迫力満点で(本当はとても優しく親切)、まあ私は水戸黄門状態でどこに行くのも安心、というわけであります。

京都は何度か行っていますが、行くたびに何となく好きになってくると言う場所です。京都と自分との関わりが出来てくるにつれて街が楽しくなるという旅の基本みたいなのを再発見させてくれるのかなと思うと、なるほどそれが京都の楽しさかななどと妙に納得しました。

初日は京料理「梅むら」で晩ご飯。
伊藤博文が常宿だったという旅館を、料亭風に改造したという京都ならではお店。なんと言っても伊藤博文だからね。
見逃しそうな狭い入り口に、古い看板。
ところがそこを覗くとずっと細い小路が続く。明るすぎず暗すぎず照明が工夫された玉砂利と踏み石の細い道を歩いているだけでもう「参った」という気分になる。たまたま小雨が降っていたりしたもんだからますます雰囲気に呑まれそう。

引き戸を開くと大きな玄関に生け花。廊下がまた古い。ウグイス張りどころじゃない。もうニワトリ張り。でもぴかぴかに黒光りしている。
通された一番奥の12畳くらいありそうな部屋は、鴨川がきれいに見えて川床もしつらえてある。これまた大きな床の間には春を先取りしたような生け花に掛け軸。
反対の丸窓の向こうはしだれ桜(まだ咲いてないけど)。
あとで聞くと、まさにここが伊藤博文愛着の部屋だったそう。

「ビールを」と言うと「何本ですか?」などと無粋なことは言わず、3人のところにちゃんと2本持ってくる。
途中、料理が出てくるスピードが少し早く感じたので、お姉さんが部屋を出る間際に「少しペースを」とひとこと言ったら、次から丁度いいペースになった。3人とも客としては若い方なので気を遣って早くしてくれていたような気もする。

雰囲気、サービスに比べてちょっとアレなのが料理。もちろんまずくはない。でもすごく美味しいかというとそうでもない。品数はとても多くていいんだけど、美味しいものもあるし、「うーん」というのもある。料理人の連れは「ムラがある」と言っていた。

しかしこの料亭と見まごうばかりの雰囲気に接客、そして歴史まで付いてて京都コストパフォーマンスは高いと思う。
だって私たち、日本酒1升呑み上げて、3人で6万円からおつりが来たんだからね。
これは京都のこういう高級割烹としては破格の安さだと思う。
お姉さんたちの接客もフランクで緊張を呼ばない。
知っておくと重宝する店。






posted by 紅灯 at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒・料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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