2008年12月07日

謎の骨折と危険な酒

手を骨折してしまった。
左手の小指の付け根の下、手のひらに隠れた部分。中手骨というらしい。
レントゲンで見るときれいに真横一文字にスパンと折れている。
医者が言う。
「二ヶ月はかかりますね。もう少しずれてたら手術でしたよ。相当の力がかかったみたいですけど、どうしたんです?」
「それがそのう……」と私。
実は、わからないのだ。
骨折までしてわからないとは何事かと言われそうだけど、記憶が錯綜している。

昨日の朝、激痛で目覚めた。見ると左手がぱんぱんに腫れている。
「どうしたんだっけ……」記憶をたどる。
前の晩は飲みに行って深夜に帰ってきた。じゃあ飲んだ帰り?まさか喧嘩?
一瞬厭な想像が横切るが、すぐに記憶がよみがえる。
店からウチまで歩いて15分ほど。帰り道はすべて思い出せる。そもそもそんなに遅い時間じゃなかった。途中でコンビニに寄ったところで後輩から携帯に電話があって時計を見たんだ。日付が変わるか変わらないくらいだった。
ウチに着いて着替えて──脱いだものはきれいに片付けてある──レンタルしてあったDVDを見た。
そのうちに眠くなってきたので、ベッドの上に横になり……。
記憶がない。
次の記憶はベッドの脇で仁王立ちになっている私。左手に激痛が走っている。(なんで手が痛いんだ?)と思っていた記憶がある。だからきっとその直前に何かがあって……。
でもその後も記憶がない。次の記憶はもう朝である。
うーん、私は部屋の中で一体何をしたのだ。というより何が起きたんだ?

実はこの日飲んでいた酒というのがグラッパである。
私はグラッパには目がなくて、この日珍しいグラッパが入ったと聞いて飲ませて貰っていた。一杯で収まる訳もなく、別の種類のグラッパをあれこれと飲んでいた。
たまたまカウンターにグラッパをよく知らないお客さんがいて、「これは飲み過ぎると訳がわかんなくなっちゃう大変な酒なんですよ」とマスターが説明しているのを、私は「そんなことないよ」と笑っていたのであった。
で、調子に乗った私に、やはり調子に乗ったマスターが「グラッパでフィズって飲んだことあります?」と一言。
「ええっ、グラッパフィズ?、作って作って」と飲んでみたところが、これがうまい。フィズの爽快感はしっかりありながらグラッパの香りは少しも損なわれない。
「このカクテルって定番なの?」と聞く私に「ないですね」とマスター。
「でもこれうまいよね、なんで定番じゃないんだろ」

その答はわかったような気がする。
身をもって。



posted by 紅灯 at 15:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒・料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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