2008年11月30日

主のいないパーティ

土曜日、江口司さんの出版記念パーティが開かれた。
現代書館から出版された「柳田國男を歩く―肥後・奥日向路の旅」だ。
江口さんは今年3月に不運な事故で亡くなってしまったから、遺著ということになる。
元になった原稿は、以前に熊本日日新聞に連載されたものだ。出版を希望していた江口さんの遺志を継いで友人や家族が編集を続けた。一時は断念せざるを得ない状況だったとも聞いたが、Hさんらの粘り強い仕事でついに出版にこぎ着けた。
出版記念パーティというのは普通は賑々しいものだが、今回はやはりいささかしめやかだった。
「江口司さんを語ろう会」という名前の通り、みなさんが江口さんの思い出を次々に話した。
司会を務めたのは陶芸家のYさんで、会が終わった後「お疲れさまでした」と声をかけると「いや別に」と照れくさそうに笑っていた。
遺稿を丹念に探し出して整理したHさんは、この日も事実上の幹事として会場を仕切っただけでなく、放送作家という本業を存分に発揮して、素晴らしい会の演出を担当した。一番忙しかったはずなのに、私を見つけると足を止めて声をかけてくれた。
一番祝福を受けるはずの江口さんはいなかったけれど、江口さんを思いやる人たちが懸命に作った、あたたかなパーティだった。



posted by 紅灯 at 21:14| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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