2009年08月27日

送別会

昨夜は送別会だった。
といっても少しばかり変わった送別会。
私を除いた全員がK社という私とは違う企業の先輩方なのだった。

K社というのは同業他社でライバルである。いつも「やられたああ」などと頭を抱えたりしているところである。
そこの人たちに囲まれて、「それでは紅灯さんに贈る言葉!!」などとやってれば、誰が見たって私はK社の社員であるはずなのだがそれが違うという少し妙な光景。
集まった方々も「何か妙だよな、これって」などと言いつつ、「まあいいじゃない、あはは」とグラスをぶつけてくる。

みんな先輩だし、私が新人の昔々から知っているよという方も少なくない。おまけにこの選挙直前の忙しい時期なのに、開始時間ちょうどに私が到着した時には全員顔を揃えていらっしゃる。普段失礼な口を聞いている私も、だんだん頭が上がらなくなってくる。

そのうち私へのはなむけを一言ずつ、となった。
「彼はね、とにかく生意気だった」
「鼻っ柱強くてね、頼ろうとしない」
どんどん頭が上がらなくなってくる。
「でもね、彼、新人の時、こんな仕事してたんだよ。こんなとこに目を付けるの、俺だけだと思ってたから驚いてね」
「別の仕事の時はね、彼は……」

いくつもいくつも、皆さんの口からこぼれ出てくる話は、私にはすっかり忘れていたことだった。すっかり忘れていたことが次々に目の前に浮かび上がってきた。20代の僕や30代の私がグラスの向こうに顔を出す。

そして2次会。カラオケスナック。
旅立ちの歌が次々にかかり、ステージの上から「がんばれよ!」と手を振る先輩たち。
私はあの笑顔に答えられる人生を重ねてきただろうか。
そんなことをつい考えてしまい、なんだかうまく言葉が出てこなくなった。

最後の曲になった。「あこがれのハワイ航路」。
全員で輪になって肩を組み、フラダンスのように足を上げて踊る。
K社伝統の送別の儀式だそうだ。
両脇をがっしりと抱えられて足を上げ、腹から声を出して歌った。

みなさん、ありがとう。
別れた後、少し足が震えていました。



posted by 紅灯 at 22:33| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月25日

選挙の季節

中村「青色LED」修二さんを取り上げた毎日新聞のインタビューシリーズ「時代を駆ける」が先週終わった。
中村修二さん関係の大型企画は最近珍しかったのと、担当したのが毎日新聞の名物記者だったので期待して読んでいたのだけど、特に目新しい記事もなく少々拍子抜けしてしまった。
全体としては、「なんで今更?」という感じ。

ただ、最終回では中村さんの近況に触れることが出来た。
私自身、「どうしてるかな」などと思いつつ、最近コンタクトをとっていなかったのだけど、「毎朝7時半ごろ出勤し、講義をしたり会議に出たり。午後6時には仕事を終えて帰宅します」なんて話しているところを見ると一時期よりは落ち着いているというか、ゆとりは出来たみたい。
ただ、「太陽光発電と充電池とLEDを組み合わせた小さな照明システムを、電気のない途上国に導入する財団を支援してい」るとのことで、いろんなことに精力的なのは相変わらず。これは私も協力したい。

精力的といえば、「青色LED事件」のもう一人の立役者、升永英俊弁護士も変わらず精力的だ。
最近突然メールが来て(升永さんはいつも思いついたら即行動。以前は深夜早朝でも電話だったから、メールになっただけマシ)、「一票の格差について意見を出せ」という。何事かと思ったら升永さん、なんと「一票格差問題」に燃えていたのだった。
「一人一票実現会議」を組織、自ら代表となって奔走している姿を記者会見で見た。ただでも1年364日働くのがモットーなのに、よく時間をひねり出せるものだとつくづく感心させられてしまった。

確かに衆院選の一票格差は法の下の平等に直結した問題であり、「60歳過ぎて正義の弁護士に目覚めた」と公言する升永さんには、この問題を放置するのは我慢ならないのだろう。
こちらの方も出来る限り協力したいと思う。

それにしても私と言えば、執筆中の本の初稿が上がり、その膨大な校正に加えて担当編集者のアイディアで水俣病用語集をおまけにつけることになり、「わー、大変だ」などと思っていたところ。
すみません、忙しい人たちに比べれば私なんてまだまだ甘い。楽すぎ。

いい刺激になりました。
それにしても二人とも、タフだなあ。



posted by 紅灯 at 22:41| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月16日

便利になったもんだ

何がって、久しぶりにパソコンの話。

ようやくmacbook airを手に入れた。
軽いし薄いし格好いいしで、となると外に持ち出したくなっちゃいますな。夏だしね(天候不順だけど)。

そうすると、どうやってネットに接続するかが問題になるわけだけど、この歳でマクドナルドばかり入り浸ってるのもどうかと思うので、やはりモデムが必要になる。
当初はUSBモデムでも買おうかと思ってあれこれ見ていたら、なんだかよさげなものを見つけた。

イーモバイルの携帯電話TouchDiamond(S21HT)だ。
これとmacをBluetoothで接続する(BT-PAN接続)と簡単につながる。
で、月定額でMAX5000円以下。初期費用は1500円(プランによっては100円ということも、私これでした)。
USBと何が違うかというと、BT接続なので一度ネットに接続してしまうと、あとはポケットでも鞄の中でも放り込んでしまえば机の上にはノートPCしか載っていないと言うことになる。
S21HTはちゃんとしたスマートフォンでいろんな機能がついているんだけど、もう携帯機能なんてどうでもよく、モデムとしてしか使っていません(メールも契約してない。あ、上記の金額は携帯電話としての通話プランとかは一切非加入です。あくまでデータ通信のみのプラン)。

とまあ、ここまでならカタログ通りなんだけど、実はここからがすごい。
このS21HTとノートPCをBluetoothで接続する方法は、実はもう一つ、BT-DUN接続、Bluetoothダイアルアップ接続という方法がある。
この接続方法が何がすごいかといって、ケイタイ(S21HT)側にまったく触る必要がないのである。
S21HTを鞄やポケットに入れて指一本触れないまま、ノートPCがネットにワイヤレス接続されてしまうのである。
それもケイタイ側はスリープ状態なのにもかかわらず、だ(接続した後もスリープ状態のまま)。

つまり、私の場合、街でのネット接続はこうなる。
「ドトールに行く」→「macbook airをテーブルに置く」→「ネット接続をクリック」→「つながる」
なんだか魔法みたいで、結構感動してしまった。

ただ、こちらの方は非公式な方法で、携帯側にソフトを組み込んで、PC側も設定してやらないといけない。この方法は、ネットなどを探すと載ってますが、ちょい面倒。
例えばmacの場合、モデムの設定ファイルなどをいじらないといけなくて、ぱっと見、専門知識がないと難しそうなんだけど、やってみると意外と簡単(Winでも出来ると思う、多分)。
書いてある方法を丁寧にやっていけば、仕組みはわからなくても大丈夫です。というか、やる価値がある。

USBを差し込んだり、携帯を手動で接続してやるくらいたいした手間じゃないじゃん、と思うかもしれないけど、一度コレを経験するともう戻れない。
この爽快感というかストレスフリーの快感は素晴らしい。

ただ、ケイタイに触る必要が全くなくなるので、鞄を替えたりした日はS21HTを入れるのを忘れて外出しそうで、それはちょっとコワいかも。

どんなに便利になっても、結局最後はヒューマンエラーなのね。

posted by 紅灯 at 21:50| win→mac | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする