2009年02月27日

京都シリーズ 「蜂巣」

さて、翌日の晩ご飯はうって変わって「おばんざい」。
おばんざいというのは京都の家庭料理の筈で、料亭などと違って気取らないのが良さだったのだけど、最近の京都観光ブームの影響か「紹介がないとダメ」という店が増えてきた。割烹と同じ道をたどってるみたい。
まあでもこれ、わからないでもないんですよね。関東みたいに料理はまずいけど話題作りはうまいみたいな店がごまんとあって適当に客が散らばっててくれるような場所ならともかく、それ以外の都市では店の評価=味という基本(京都の場合、それに歴史とか建物とかのオプションがつくんだけど)が厳然とある。そういうところに、ガイドブックだけみてやってくる客がわんさか増えたら店も他の客もやってらんない、というのはわかる。

というわけでおばんざい「蜂巣」。
二条城近くの油小路の目立たないところにひっそりあります。
頂きましたもの。

(突き出し)ほうずきなど4点と、長芋のお汁

・生麩の出汁焼 ・はりはり鍋 ・エビの湯葉揚げ ・風呂吹き蕪
・鰯の生姜煮  ・豚と白菜の味噌煮 ・へしこ などなど。

まず、突き出しの長芋のお汁がいい。すり下ろした長芋をお澄ましに合わせてるんだけど、いい出汁が薫っているところに喉が焼けるほど熱くてしっかりと味のある長芋が流れ込んでくる。優しく胃を刺激して急激に腹が減ってくる。

で、生麩でビールなど頂いているところにはりはり鍋がやってくる。ぐつぐつの鍋じゃなくて、織部風の大きな器によそわれて出てくる。クジラはさえずりのみ。結構たっぷり。
小ぶりのれんげで水菜ごと掬ってちみちみやってると強烈に日本酒が飲みたくなってビールからチェンジ。スープがうまいよお。この汁だけで日本酒がいけちゃう。最初は感じないんだけど、山椒が利いていてあとから舌に来るのもまたいい。
もう次々来るもの何でもうまい。うまいんだけど、特筆すべきは風呂吹き蕪。
私、カブとブロッコリーは煮すぎたら食えたもんじゃないと思ってましたが、この蕪は想像を絶してました。
もう箸でつかめるぎりぎりの柔らかさ。つかむと言うより掬う。
ぐずぐずのカブなんて普通は食べられたものじゃない。なのにこれは違う。ものすごく柔らかいんだけど、ぐずぐずじゃない。ふわりとした口当たり。なめらかに口の中で溶けてカブと出汁、そして合わせ味噌のうまみだけが残る。
「なにこれ?」と料理人のMさんもしばし絶句。
しばらく思案しながら、Mさんが「多分こうじゃないか」と作り方を説明してくれました。
まずさっとあく抜きしたカブを煮るんじゃなくて蒸す。ある程度柔らかくなったら、冷ましたあと、同じ温度のだし汁の中に浸す。1日かけてじっくり浸してやる。で、だし汁を取り込んだカブをもう一度軽く蒸してやる。
まあ手間の嵐ですが、そのあたりがおばんざいの真骨頂。
Mさん、店の人の目を盗んで蕪のだし汁をぐいっと口に含み研究を忘れません。

そんなに広いお店じゃないので、あっというまに満席。常連らしい人たちで大賑わい。
やっぱりこういう店はそっとして置いて欲しいよな。



posted by 紅灯 at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒・料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月24日

京都シリーズ 「梅むら」

3日間、京都に行ってました。
男3人古都の旅というなんだか微妙な旅ですが、気が置けない仲間たちという点では、年明けからかなり忙しい日が続いたのでいい息抜きです。
一緒に行ったのは腕利きの料理人と飲食店の店長というなかなか京都をめぐるにはいい相棒。でもってこの二人が見かけコワモテ。外見だけなら間違いなく4、5人は殺してるだろという迫力満点で(本当はとても優しく親切)、まあ私は水戸黄門状態でどこに行くのも安心、というわけであります。

京都は何度か行っていますが、行くたびに何となく好きになってくると言う場所です。京都と自分との関わりが出来てくるにつれて街が楽しくなるという旅の基本みたいなのを再発見させてくれるのかなと思うと、なるほどそれが京都の楽しさかななどと妙に納得しました。

初日は京料理「梅むら」で晩ご飯。
伊藤博文が常宿だったという旅館を、料亭風に改造したという京都ならではお店。なんと言っても伊藤博文だからね。
見逃しそうな狭い入り口に、古い看板。
ところがそこを覗くとずっと細い小路が続く。明るすぎず暗すぎず照明が工夫された玉砂利と踏み石の細い道を歩いているだけでもう「参った」という気分になる。たまたま小雨が降っていたりしたもんだからますます雰囲気に呑まれそう。

引き戸を開くと大きな玄関に生け花。廊下がまた古い。ウグイス張りどころじゃない。もうニワトリ張り。でもぴかぴかに黒光りしている。
通された一番奥の12畳くらいありそうな部屋は、鴨川がきれいに見えて川床もしつらえてある。これまた大きな床の間には春を先取りしたような生け花に掛け軸。
反対の丸窓の向こうはしだれ桜(まだ咲いてないけど)。
あとで聞くと、まさにここが伊藤博文愛着の部屋だったそう。

「ビールを」と言うと「何本ですか?」などと無粋なことは言わず、3人のところにちゃんと2本持ってくる。
途中、料理が出てくるスピードが少し早く感じたので、お姉さんが部屋を出る間際に「少しペースを」とひとこと言ったら、次から丁度いいペースになった。3人とも客としては若い方なので気を遣って早くしてくれていたような気もする。

雰囲気、サービスに比べてちょっとアレなのが料理。もちろんまずくはない。でもすごく美味しいかというとそうでもない。品数はとても多くていいんだけど、美味しいものもあるし、「うーん」というのもある。料理人の連れは「ムラがある」と言っていた。

しかしこの料亭と見まごうばかりの雰囲気に接客、そして歴史まで付いてて京都コストパフォーマンスは高いと思う。
だって私たち、日本酒1升呑み上げて、3人で6万円からおつりが来たんだからね。
これは京都のこういう高級割烹としては破格の安さだと思う。
お姉さんたちの接客もフランクで緊張を呼ばない。
知っておくと重宝する店。




posted by 紅灯 at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 酒・料理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月13日

路上デビュー

といってもストリートミュージシャンになったわけではありません。
マラソンです。
今までジムでしか走っていなかったので、レースに備えて初めて路上を走ったのであります。あと一ヶ月だというのになにやってるんだか。

しかしこれがなかなか決心が必要。まずなにより恥ずかしい。
なにが恥ずかしいって、ジャージに着替えて外にでるのがもう恥ずかしい。玄関を開けるのに勇気がいる。鏡に映るジャージを着てる自分が信じられない。
自分が体育教師みたいな(の割には貧弱だけど)格好をするなんて夢にも思わなかった。

ので、デビューは夜中になりました。昼間は恥ずかしくて無理。
でもって午前2時。
ちょっと遅すぎる気がしないでもない。
しかしこれでも一緒に走る人がいるからこそ勇気が出たので、一人なら無理だったかも。ヘタレな私。

かくのごとく悪戦苦闘してデビューして感じたのは、全くペースがつかめないということ。IPODのいつもの曲でも聴いてリズムをつかむべきだと学習。
ただ、走るうちに何となく一定のリズムはわかってくる。
ジムと違って冷たい風が気持ちいい。そんなにすぐには汗だくにはならない。
こりゃいいやと思った頃、それはやってきた。
衝撃である。
アスファルトからくる衝撃はさすがにジムとはかなり違う。覚悟はしていたが、やはり硬い。
折り返しの3.5キロを過ぎたあたりで結構膝に来始める。
目標の7キロを少しショートカットして6キロ強で帰還。

一晩たったけど、恐れていた膝の痛みはなし。
少しずつレースに向かって本気になってくる私です。

posted by 紅灯 at 19:30| Comment(1) | TrackBack(0) | ジョギング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月12日

秘密兵器登場


ポメラを買った。
ポメラニアンではなくてポメラである(すみません)。
去年11月くらいの発売当初は品薄になるくらいの人気だったと聞いているので、知っている人には「そうきたか」と思われそうだけど、関心のない人には全くわかんない話なので説明します。

ポメラを開いたところはディスプレイとキーボードがついていて一見ノートパソコン。でもパソコンではない。
「開いたところは」と書いたように、普段は閉じているのである。それも閉じるとなんと三分の一くらいになってしまうのである。閉じているところを見た人が「あれ、DSの新しいのですか?」と聞いたくらいの大きさ。小さいでしょ。

で、側面のボタンをぽちっとすると、チャッと音がして蓋が開く。この蓋の部分がディスプレイ。
さらに中折れの部分が左右に開き、これがキーボードに変身するのである。
「おおおっ」と思わずつぶやいてしまうギミックなのである。こういうギア、好きな人はたまりません。

でもパソコンじゃないんです。テキスト文書を打つだけ。ネットにもつながらないしスケジューラーさえついてない。ひたすらテキストを打つだけ。
でもディスプレイは見やすいし日本語変換はATOKが標準でついている。電源ONですぐ書き始められるし、キーボードが開くところもしっかりした作りで薄っぺらさはみじんもない。単4電池2本で一ヶ月くらい持つらしい。ちゃんとちゃんとの超小型ワープロ専用機といったところ。
作ったのは文具メーカーのキングジム。パソコンではなく「デジタルメモ」と名付けています。

実をいうと今回のこのブログもポメラで書いてます。
ソファにだらしなく座って太股の上にポメラ乗っけてぱちぱち書いてます。
とにかくこれがあるとどこでもほんのちょっとあいた時間に書き物ができる。バッテリーを気にするストレスもない。
PCとの接続は、SDカードのやりとりでもいいんだけど、ちょっとおもしろいのがUSBでつなぐとポメラ自体をストレージとしても使えること。電源を入れてなくてもまるでUSBメモリみたいに使える。

ただ欠点もいくつかあって、特に困るのは1つのファイルに最大8000字という制限があること。
ファイルも階層を作って整理することはできないので、何章もある原稿は章の数だけファイルが並んで探し出すのが面倒だったりする。

でもそういう面はがまんしても、これは私みたいに一日何か書いているのが仕事みたいな人間には一度使うと手放せない。だって電源入れたらすぐ書けて、蓋閉じればそこですぐ終われるんだよ。
今年に入ってやたらめったら仕事が増えている私としてはまさに秘密兵器、になるような気がする。

ていうか、仕事減らせよ。





タグ:ポメラ
posted by 紅灯 at 19:09| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月08日

次から次へと

なんだか今年になってやたらに忙しい。
先月末の恐怖の原稿100枚一週間書きがようやく終わったと思ったら、恒例のオーディション。
その翌日から出張。偉い人から現場の対応、おきまりの夜の呑み会までけっこうクタクタ。
やっと戻ってきたら今度は著者校が待ってるし、出版に向けて、リライト&加筆の打ち合わせもこれから。
そんなところに降ってわいたのがレース出場の話。
3月8日に「天草パールラインマラソン」というのがあって、それに出場登録されてしまったのだ。
といっても10キロの部で(当たり前だけど。それ以上走れるわけがない)、初めてのレースとしてはちょうどいいかなと思ったわけです。
しかし。レースまでもう1カ月。
こんだけいろいろ抱え込んで、果たして調整が間に合うのか。というより調整がどんなモノかも知らない状況なんですが。

うーん。
とにかくまじめに走ろう。


posted by 紅灯 at 20:34| Comment(1) | TrackBack(0) | ジョギング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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