2008年06月21日

あすから韓国

なんですが、天気がなあ。
ビートルで海を渡るんです。
気象予報士さん、対馬海峡大荒れだっていってたなあ。

そこに鯨激突、なんてしゃれになんないし。

でもまあ、行ってきます。

はい、オフですので(苦笑)。
ラベル:韓国
posted by 紅灯 at 00:26| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月08日

人生の見つけ方っていわれても その2

さて、「最高の人生の見つけ方」の監督はロブ・ライナー。
80年代後半に「シュア・シング」「スタンド・バイ・ミー」「恋人たちの予感」「ミザリー」と立て続けにスマッシュ・ヒットを飛ばしました。
現在も「ストーリー・オブ・ラブ」「迷い婚〜すべての迷える女性たちへ」と、ラブストーリーに軸足を据えてなかなかいい映画を撮っています。
センチメンタルだけどさほど甘ったるくならず、洒落た味のする作品を撮らせたらうまい人です。
おっと、こういうタイプの監督と言えばもう一人いましたね。前回登場した「愛と追憶の日々」のジェームズ・L・ブルックスです。そう言えばどちらもTV出身。だからってわけではないでしょうが、ブルックス映画では「凄くイヤなヤツだけど実はいい人」路線まっしぐらのニコルソンと組んでみました(ちなみに「ストーリー・オブ・ラブ」ではブルース・ウィルスと組んでいるので、こういうタイプをうまく使う自信があるのかもしれません)。
共演にはモーガン・フリーマン。こちらは「インテリだけどいい人」をやらせたら右に出るものはいません。
この組み合わせで期待するなという方が無理。

さて、映画はニコルソンとフリーマンのそれぞれの日常を簡単に描いて入院シーンに流れ込みます。この導入部はテンポも良く、端的に二人のキャラを紹介するあたりはさすがライナー職人技です。
なんですが、入院してから延々と病室のシーンが続いて息苦しくなってきます。後半のカタルシスのための計算だとは思うし、ヨーロッパ映画ならよくある演出法ですが、娯楽第一のハリウッドでは珍しい。話の展開もうまく流れないし、よく試写の段階でOK出たなと思ったら製作もライナー自身でした。最近製作と監督を兼ねるのって多くなったけど、やっぱり甘くなっちゃって裏目に出ることが多いと思う。
それに、大金持ちのニコルソンと、平凡な市民のフリーマンを同じ病室にするための仕掛けがこなれてなくって、どうにも話に乗りにくいのは否めません。一言で言えばご都合主義。
後半は、死ぬまでにやりたいことを次々にやっていくわけですが、末期のガン患者だからといってそんなに体力がないことはないという事実は割り引いても、この二人元気すぎるし。とにかく話がちぐはぐなのがどうにも目立つんです。ジャスティン・ザッカムという脚本家は、これ以外にフィルモグラフィーがないのでよくわかりませんが、あまり評価できる本ではないと思います。
最後にちょっとしたどんでん返し(というほどでもないけれど)が用意されていますが、果たして必要があったのかというと……。

結局「最高の人生の見つけ方」という割には(原題は「棺桶リスト」)、どうにも冗漫な印象なんですな。
金に飽かせていろんな夢を実現するというのは、まあ、おとぎ話で、その先にあるものをつかんでいく、という展開のはずなんですが、金に飽かせるシーンがこれまたえらく長くて(予算かかったところって、切りにくいんだよな。だから監督と製作を兼ねるのは……(略))、肝心の次のステップがばたばた片付けられちゃってる。
これだと「結局金じゃん、最高の人生ってさ」なんて誤解されかねない映画になってる気もするんですが。

ただ、二人の演技は十分に見る価値はありますし、ニコルソンの秘書役のショーン・ヘイズが拾いものです。これからの有望株かも。


posted by 紅灯 at 18:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月04日

人生の見つけ方っていわれても その1

世の中不公平なもので、普段冷たい人とか悪いヤツがちょっといいことしたりすると、「ホントはいいヤツじゃん」なんて急に株が上がったりするものです。
4月末に小田和正のコンサートに行ったんですが、途中、小田和正がステージから一番遠い客席を指さして、「ねえ、そこのほとんど霞んじゃってる席の人たち、そこも値段同じなの?」と声をかけていました。
コンサートが後半に入ると、小田和正、アリーナに縦横にめぐらせていた花道から飛び降り、その一番奥の席の方へ客席をかき分けるようにしてずんずん上がっていきます。もう周囲はパニック状態。ガードマンだかスタッフが一人、小田和正を守るようにくっついていますが、小田さんそんなのお構いなし。客がさわろうが何しようが歌いながらずんずん進む。終いにはモニタービジョンのカメラもアップでは追えなくなって、なんだかラグビーのモールが動いてるぞみたいな画面に。
ようやく花道に戻ってきた小田さん、「歌もろくに歌えない状態になっちゃってごめん。でもやっぱり霞んじゃってる人にも楽しんで欲しいし」みたいなMC。万雷の拍手。いやー、意外といい人だよね小田和正って、実はこんなにいい人だったんだムード全開。
年末恒例のTBSの小田和正特番で、かつていくら呼びかけてもだーれもミュージシャン仲間が来てくれなくてブンむくれてた小田さん、改心したのでしょうか。去年の番組では、さだまさしが小田和正のわがままぶりをさんざんからかってましたけれども。でも最近、「みんなに感謝」みたいな似合わない歌詞書いてるしなあ、なんて。
あんまり小田和正ネタをやってると、熱狂的なファンから激烈なお叱りが来そうなのでこの辺にしておきますが、要するに普段そう言うイメージじゃない人がちょっといいことすると、凄く得、と言うことであります。

その西の代表といえば、この人以外にいませんな。
その名はジャック・ニコルソン。
「カッコーの巣の上で」とか「シャイニング」とか「チャイナタウン」の頃は、普通にうまい俳優(なんだそれは)だったんですが、その後どんどんどんどん悪相になってくる。ほんっとにこの人、イヤなヤツなんだろうなって思わせるくらいにイヤな顔になってくる。
で、ついに掘り当てた金鉱が「愛と追憶の日々」。いい映画でしたね、これ。邦題はひどいけど、未見の方は是非。
ここで演じたのが、主人公の隣に住む、酒浸りで自堕落でスケベで傲慢な元宇宙飛行士。でも実はシャイでいいやつ。そんな極端で都合のいいキャラ、リアルに演じられるヤツがいるなら連れてきてみろ!って連れてきたのがニコルソンなんでしょうな。
当然のようにオスカーを手にしました。
この後もどんどんどんどん悪相になっていって「イーストウィックの魔女たち」では本当に悪魔になっちゃいましたが(違和感なかったなあ。あれに比べれば「エンゼル・ハート」のデニーロ悪魔なんて上品すぎですな)、再び「愛と追憶の日々」のジェームズ・L・ブルックスと組んだ「恋愛小説家」が大ヒット。
その後は、定年退職した親父の哀愁を描いた(って、ニコルソンが定年退職サラリーマン?まさか!)「アバウト・シュミット」、「恋愛適齢期」と立て続けに「やなヤツだけど実はいい人」を演じ続けてきました。
で、今回は「最高の人生の見つけ方」。
見てきました。

でも長くなったので続きます。

posted by 紅灯 at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする